正規URL(canonical URL)
正規URLとは、同じ内容や類似した内容を複数のURLが返すときに、検索エンジンへ正本として扱うよう指定するページのことで、head内のrel=canonicalリンクで宣言することで、評価シグナルが分散せず1つのアドレスに集約されます。
Shopifyのストアでは、この問題が頻繁に起こります。1つの商品は、商品ページのURLからも、複数のコレクション経由のパスからも、クエリ文字列に付いたバリアントや並び替えのパラメータ付きURLからもアクセスでき、同じ内容が多数のアドレスに存在します。そのまま放置すると、リンク、クロールバジェット、評価の権威性が、互いに競合するほぼ同一のページに分散してしまいます。すると検索エンジンは、どのバージョンを上位表示すべきか推測することになり、その推測は必ずしも運営者の意図どおりにはなりません。
canonicalタグは、すべての重複ページを、インデックスさせたいアドレスへと向けます。検索エンジンは、その他のURLが持つシグナルを正本へまとめます。Shopifyは初期設定で妥当なcanonicalを付与しており、バリアントやコレクション配下の商品URLを、すっきりした/products/handleのパスへ戻します。これは多くの場合に望ましい挙動です。タグは重複ページのhead内に置かれ、正本を指定するため、買い手が見る内容を変えることなく、この処理が静かに行われます。
たとえば、リネン素材のエプロンを販売するストアを考えてみます。同じ商品は/products/linen-apronでアクセスでき、コレクション一覧からは/collections/aprons/products/linen-apronで、買い手が生成りの色を選ぶと/products/linen-apron?variant=44821でもアクセスできます。さらに販促キャンペーンが/products/linen-apron?utm_source=newsletterを加えます。1つの商品に対して4つのアドレスがある状態です。各バリアントやパラメータ付きのURLが/products/linen-apronへのcanonicalを持っていれば、そのどこかで集まったレビュー、被リンク、エンゲージメントは、実際に上位表示させたい1つのページに集約され、4つに薄まることはありません。
AI回答エンジンの観点も、正直に触れておく価値があります。ChatGPT、Perplexity、Google AI Overviewsのようなツールは、情報源を取得して引用する際に、インデックスされた正規バージョンのページに依拠します。権威性が重複ページに分散していると、どのページも決定的な答えには見えず、モデルがあなたのページを表示したり引用したりする可能性は下がります。すっきりした1つのURLに集約すれば、こうしたシステムに、信頼して参照できる、シグナルの明確な1ページを与えられます。商品の調査が検索結果の一覧ではなくチャット画面から始まる場面が増えるなか、この点は重要です。
canonicalは強い指示ではなく、強いヒントです。内部リンク、サイトマップ、ページ内のシグナルが別の場所を指していれば、Googleはこれを無視できるため、これらは一貫させてください。canonicalはリダイレクトの代わりにもなりません。あるURLが本当にもう存在すべきでないなら301を使い、rel=canonicalは、公開を続ける必要があるものの個別にインデックスさせたくないページにとどめてください。いくつかの商品ページとコレクションのURLでソースを表示して、それぞれが意図どおりの場所を指しているか確認し、Google Search ConsoleのURL検査レポートで、Googleが実際にどのバージョンを正規として選んだかを確認しましょう。